昨今の債務整理のベースは任意整理にあると言ってもよいでしょう。

債務整理の件数や金額規模

国内における債務整理の件数や金額規模についてご紹介いたします。

 

自己破産については直近10年でおおよそ174万件にも及びます。

 

バブルが弾ける前は年間1万件程度で推移していましたが、平成3年から平成15年にかけて、一本調子で増加を辿り、平成15年には年間25万件弱にまで増えましたが、そこをピークにその後は減少傾向にあり平成25年には8万件程度まで減少しました。

 

破産者の金額については平均負債額はおおよそ3,000万円となっていますが、全体の約半数の負債額は500万円以下となっています。

 

自己破産の件数が減少した要因としては、司法書士も140万円までの債務整理の代理を行えるようになって借金相談の敷居が低くなったのと、平成18年1月に最高裁で借主が有利となる判決が出たのを期に過払い請求が一般的に浸透するようになり、平成22年の改正貸金業法の改正の影響で減少傾向にあるといえます。

泣いてる男性

 

これは景気が良くなり、自己破産の件数が減少したという訳ではなく、自己破産以外の債務整理の件数が増えたといえます。

 

特に平成22年の改正賃金業法の改正により、それまで利息制限法を超える出資法に基づいて契約していた主に15%から29.2%のグレーゾーン金利の過払い金請求や任意整理の件数が急増しております。

 

任意整理ですと裁判所を通す必要がなく債権者と弁護士・司法書士が直接示談交渉で話をまとめてしまいますので、明確な件数や金額等は開示されていませんが、借金が返せなくなり行き詰まった人以外も気軽に債務整理を行えるようになった事で、件数は大幅に上回っていると言われています。

有名な例を出すと大手消費者金融の武富士(現株式会社日本保証)は過払い金請求の増加により会社更生法の申請を行った事例もあります。

 

こういった背景の中、弁護士や司法書士などの法律事務所は一斉に債務整理により一層力を入れ始めて、テレビや新聞などにも積極的に広告を出して過払い金請求や債務整理のPRを行い、債務整理全体の件数としては近年大幅に増加している事が考えられ、司法書士が140万円より少ない金額の債務整理の代理を行えるようになった事で少額の借金の過払い金請求や任意整理が大幅に増えているといえます。

 

また任意整理が一般的に浸透してきた事により、特別調停も件数自体は年々大きく減少しており、特別調停は申請件数に対して成立した件数は全体のわずか3%ほどという少ない数字になっていて、昨今の債務整理のベースは任意整理にあると言ってもよいでしょう。

 

民事再生(個人再生)についても全体の件数は減少傾向にありますが、給料の減少や失業を理由に住宅ローンが原因で民事再生(個人再生)している割合が増加しています。